愛しの三味線侍
音楽をしていると言ってもまさかプロのミュージシャンだとは思っていなかった。
きっと、仕事を別でしながら音楽活動を続けている人なんだと、勝手に思い込んでいた。
目の前にいる人がプロだとわかった瞬間、どうすればいいのかわからなくなってしまった。
突然緊張しはじめて、心臓がバクバクと高鳴っている。
といっても私は一弘のことを知らないから、一般的にはまだまだ無名なバンドなのだろう。
それでもプロになれるのだから、その実力は確かなはずだ。
そんな人が目の前にいるなんてまだ信じられない。
「どうしたの?」
突然ぎくしゃくしはじめた私に一弘が怪訝そうな視線を向ける。
「いえ、べつに、なにも」
まるでカタコトの日本語みたいな返事になってしまう。
これから見学に行くのはアマチュアの録音ではなくて、プロのCDを作成するスタジオなんだ。
そんな場所に何の関係もない私が踏み込んでしまっていいんだろうか。
いや、絶対に良くないよね?
なんだかよくわからない罪悪感と緊張感とかないまぜになってしまう。
「あ、あの、やっぱり私ここで帰ります」
横を歩く一弘へ向けておずおずと声をかける。
きっと、仕事を別でしながら音楽活動を続けている人なんだと、勝手に思い込んでいた。
目の前にいる人がプロだとわかった瞬間、どうすればいいのかわからなくなってしまった。
突然緊張しはじめて、心臓がバクバクと高鳴っている。
といっても私は一弘のことを知らないから、一般的にはまだまだ無名なバンドなのだろう。
それでもプロになれるのだから、その実力は確かなはずだ。
そんな人が目の前にいるなんてまだ信じられない。
「どうしたの?」
突然ぎくしゃくしはじめた私に一弘が怪訝そうな視線を向ける。
「いえ、べつに、なにも」
まるでカタコトの日本語みたいな返事になってしまう。
これから見学に行くのはアマチュアの録音ではなくて、プロのCDを作成するスタジオなんだ。
そんな場所に何の関係もない私が踏み込んでしまっていいんだろうか。
いや、絶対に良くないよね?
なんだかよくわからない罪悪感と緊張感とかないまぜになってしまう。
「あ、あの、やっぱり私ここで帰ります」
横を歩く一弘へ向けておずおずと声をかける。