愛しの三味線侍
一応定期的に点検をしているはずなのだけれど、いつ壊れるかと乗る度にヒヤヒヤする。
そんなことを考えている間にエレベーターが目的の階に到着した。
扉が開いてリノリウムの廊下を歩いていると様々な人たちとすれ違う。
一弘が時折立ち止まって「お疲れ様です」と声をかけるので、私も同じように立ち止まって、なんとなく頭を下げた。
もしかしたら一弘の先輩とかに当たるミュージシャンなのかもしれないが、音楽に疎い私にはよくわからなかった。
緊張しながら廊下を進み、扉の前で一弘は立ち止まった。
「ここが今日使うレコーデインング室」
そう言って扉を開けた瞬間、様々な機材が視界に入った。
みたことのない、ボタンだらけの機械に、大きなテーブルに黒い皮のソファ。
そして機械の前にガラス張りになった部屋がある。
ガラス張りになった部屋の中にはマイクや楽器類が置かれていて思わず「わぁ!」と、声を上げた。
これはテレビとかで見たことのある場所だった。
あのマイクの前に立って歌手の人が歌っていることくらいは、私でも知っている。
本格的なスタジオにこの人がプロなのだと思い知らされる。
「舞ちゃんはそこのソファに座って待てて」
舞ちゃんと呼ばれて心臓がドキンッと跳ねる。
そんなことを考えている間にエレベーターが目的の階に到着した。
扉が開いてリノリウムの廊下を歩いていると様々な人たちとすれ違う。
一弘が時折立ち止まって「お疲れ様です」と声をかけるので、私も同じように立ち止まって、なんとなく頭を下げた。
もしかしたら一弘の先輩とかに当たるミュージシャンなのかもしれないが、音楽に疎い私にはよくわからなかった。
緊張しながら廊下を進み、扉の前で一弘は立ち止まった。
「ここが今日使うレコーデインング室」
そう言って扉を開けた瞬間、様々な機材が視界に入った。
みたことのない、ボタンだらけの機械に、大きなテーブルに黒い皮のソファ。
そして機械の前にガラス張りになった部屋がある。
ガラス張りになった部屋の中にはマイクや楽器類が置かれていて思わず「わぁ!」と、声を上げた。
これはテレビとかで見たことのある場所だった。
あのマイクの前に立って歌手の人が歌っていることくらいは、私でも知っている。
本格的なスタジオにこの人がプロなのだと思い知らされる。
「舞ちゃんはそこのソファに座って待てて」
舞ちゃんと呼ばれて心臓がドキンッと跳ねる。