愛しの三味線侍
「レコーディングの時舞ちゃんに言われた言葉で思いつくことがあったんだ。それをメンバーに伝えて、どうするか考えてる間に、あっという間に一ヶ月たってた」
「私に言われたこと?」
私は首をかしげて聞き返す。
特別なことを言った覚えはなくて、ただただ「すごい」と連呼していたように記憶している。
「あぁ。それで、今度新曲発表のライブがあるんだ」
立ち止まった一弘が和服の胸元に手を入れて、チケットを取り出した。
日付は2週間後の頭になっている。
「タイキとアユミちゃんにはもう渡してあるんだ。よかったら、3人で観に来てよ」
そう言われて、誘われたのが自分だけじゃないとわかり、少しだけガッカリした。
でも、2人共友達だから呼んでも当たり前だと自分に言い聞かせる。
「わかった。必ず行くよ」
私はチケットの胸の前で抱きしめるようにして、答えたのだった。
「私に言われたこと?」
私は首をかしげて聞き返す。
特別なことを言った覚えはなくて、ただただ「すごい」と連呼していたように記憶している。
「あぁ。それで、今度新曲発表のライブがあるんだ」
立ち止まった一弘が和服の胸元に手を入れて、チケットを取り出した。
日付は2週間後の頭になっている。
「タイキとアユミちゃんにはもう渡してあるんだ。よかったら、3人で観に来てよ」
そう言われて、誘われたのが自分だけじゃないとわかり、少しだけガッカリした。
でも、2人共友達だから呼んでも当たり前だと自分に言い聞かせる。
「わかった。必ず行くよ」
私はチケットの胸の前で抱きしめるようにして、答えたのだった。