旦那様は征服者~孔明編~
それでも貴方を愛す
━━━━━━気づくと、牡丹は病室にいた。

「牡丹!!?」
「孔明…様……」

「あぁ、わかるか?」
「はい…」

「良かった……」
ゆっくり、頭を撫でられる。

「孔明様…」
「ん?」

「私、なん…で?」



あれから牡丹は、腹を刺されたまま意識をなくした。

彩名は牡丹を刺したナイフで、自身の胸にもナイフを突き立てたのだ。

牡丹は幸い命に別状なかったが、彩名はそのまま亡くなった。


「━━━━━これ、港山のポケットに入ってた」
牡丹をゆっくり起こし、座らせてある物を手の平に置いた。



孔明から渡された、彩名からの手紙。

【牡丹。
友達になってくれて、ありがとう!
彩名】

と書かれていた。


牡丹はそのまま崩れるように、声をあげて泣いた。




その後、退院した牡丹。
孔明とベッドで抱き合っている。

「━━━━━孔明様」
「ん?」

「もう私には、孔明しかいません」
「あぁ」

「孔明様は、私を置いて行かないでね……?」

「フッ…当たり前だろ?」
そう言って、口唇を重ねた。



「孔明様」

「ん?」

「貴方がどんなに、恐ろしい最低・最悪な魔王でも………
孔明様を愛してます」

「あぁ」

「だから、どうか……」

牡丹が、孔明を組み敷く。

「牡丹…」


「私をずっと………
愛して、囲って、守り続けてください……!」
そう言って、口唇を重ね貪った。





「あぁ……望むところだ…………!!」










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