クールな歌手の揺るぎない思い〜この歌が君に届きますように〜
いろいろ学生の頃や子供の頃の話しをしながら楽しく料理を作り2人で食べた。

修哉さんは子供の頃はおばあちゃんとお母さんと暮らしていて、お母さんは家でピアノの先生をして生計を立てていたらしい。

おばあちゃんが中学に上がる頃に亡くなって、お母さんさんが夜の仕事を始めてからお酒をたくさん飲むようになって、

その頃からおかしくなり始めて…
修哉さんは、あの時にちゃんと俺が止めて辞めさせるべきだったんだと何度も言っていた。
悔やんで自分を責めてるみたいに。

中学生の修哉さんがそれを受け止めるには大変だっただろうし、
おかしくなっていく母親をきっと見ているだけでも辛かったんだろう。
亡くなってしまったのは悲しいけど、決して修哉さんのせいじゃない。

それだけの思いを抱えて、
それでもちゃんと中学に通って受験もして
私の事も気にかけてくれたし、
凄いと思う。

あの頃の修哉さんにもう一度会えるなら一緒に泣いて抱きしめてあげたい。
1人じゃ無いって教えてあげたい。

「泣くなよ。昨日みたいに泣かれるとどうしていいか分からなくなる。」

私の目が潤んでくるのを見つけると、そう言って話しを変えられてしまった。
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