クールな歌手の揺るぎない思い〜この歌が君に届きますように〜
着いた所は何処かの駐車場で、
修哉がおもむろに車を停める。
「ここはどこですか?」
「着いてきて。」
楽しそうに修哉さんが言う。
手を引っ張られ気味で着いた場所は初めて行く美容院だった。
「知り合いの美容師に場所借りたんだ。」
どう言うこと?
知らないうちにカギまで借りたらしい修哉さんは定休日の看板がある美容院の扉を開け堂々と入って行く。
「勝手に入っちゃって大丈夫ですか?」
「大丈夫。昔からの知り合いだから、好きに使って構わないって。」
お客様の椅子に座りながら言う。
「はい。小春、俺の髪切ってくれる?」
結っていた髪を無造作にほどく。
「えっ……。」
びっくりして固まる。
そう言う事?だからずっと誰にも切らせず伸ばしてたの⁉︎
そう思ったとたん、涙が溢れてくる。
「どうした⁉︎」
鏡越しに見ていた修哉さんが慌てて席を立って抱きしめてくれる。
「俺の髪1番に切ってくれるんだろ?」
優しく背中をとんとんしながら聞いてくる。
「私のお客さん第一号になって下さい。って
小春と約束しただろ?」
感極まって体が震える。
修哉さんにしがみつく。
「…覚えててくれたんですか?」
遠い昔、あの音楽室で交わした約束。
修哉さんは忘れて無かったんだ。
「だから、髪もずっと伸ばしててくれたんですか?」
「本来長髪は気に食わないんだ。
夏は暑いし、寝癖はなかなか治らないし、
鬱陶しいから早く切ってよ、美容師さん。」
小春は泣きながら笑う。
「何で言ってくれなかったんですか?」
私の為に伸ばしてくれたんだ。
あの時の約束を果たす為、ずっと忘れないでいてくれた。
「ありがとうございます。」
ひとしきり泣いた。
私が落ち着くまで背中をずっとさすってくれた。
修哉がおもむろに車を停める。
「ここはどこですか?」
「着いてきて。」
楽しそうに修哉さんが言う。
手を引っ張られ気味で着いた場所は初めて行く美容院だった。
「知り合いの美容師に場所借りたんだ。」
どう言うこと?
知らないうちにカギまで借りたらしい修哉さんは定休日の看板がある美容院の扉を開け堂々と入って行く。
「勝手に入っちゃって大丈夫ですか?」
「大丈夫。昔からの知り合いだから、好きに使って構わないって。」
お客様の椅子に座りながら言う。
「はい。小春、俺の髪切ってくれる?」
結っていた髪を無造作にほどく。
「えっ……。」
びっくりして固まる。
そう言う事?だからずっと誰にも切らせず伸ばしてたの⁉︎
そう思ったとたん、涙が溢れてくる。
「どうした⁉︎」
鏡越しに見ていた修哉さんが慌てて席を立って抱きしめてくれる。
「俺の髪1番に切ってくれるんだろ?」
優しく背中をとんとんしながら聞いてくる。
「私のお客さん第一号になって下さい。って
小春と約束しただろ?」
感極まって体が震える。
修哉さんにしがみつく。
「…覚えててくれたんですか?」
遠い昔、あの音楽室で交わした約束。
修哉さんは忘れて無かったんだ。
「だから、髪もずっと伸ばしててくれたんですか?」
「本来長髪は気に食わないんだ。
夏は暑いし、寝癖はなかなか治らないし、
鬱陶しいから早く切ってよ、美容師さん。」
小春は泣きながら笑う。
「何で言ってくれなかったんですか?」
私の為に伸ばしてくれたんだ。
あの時の約束を果たす為、ずっと忘れないでいてくれた。
「ありがとうございます。」
ひとしきり泣いた。
私が落ち着くまで背中をずっとさすってくれた。