クールな歌手の揺るぎない思い〜この歌が君に届きますように〜
修哉が繋いだ手を軽く振って、聞いてくる。
「今夜はどっかで飯でも食べてこうか。」
「本当に今夜も迎えに来る気ですか?
遅くなっちゃうし、
先輩疲れちゃいますから、10時まで待ってたらお腹空いちゃいますよ。ダメです。」
はぁー。修哉はため息。
「俺が、小春と食べたいんだよ。」
「小春に拒否権はないよ。まだいろいろ聞いてないし、俺のいろいろも話しも聞きたいだろ?」
困り顔で頷く。結局、いつも流されてるなぁ私。
ピンポン。とエレベーターが1階に到着した事を知らせる。
さっと手を離し、何気なくエレベーターを降りて、修哉に手を振る。
「ここで大丈夫です。
午後もお仕事頑張って下さい」
ぺこっと頭を下げて、受付へ向かって行った。
修哉も手を振り、小春が玄関を出るまでエレベーターの前から見守りまたスタジオに戻って行った。