クールな歌手の揺るぎない思い〜この歌が君に届きますように〜
決心
『小春、どこにいる。なんで帰って来ない?
会いたい。話をしたいんだ。連絡を下さい。』
1枚の手紙にはこう書いてあった。
怖くなって手が震える。
話したい事なんて無い。何がしたいのか分からない。
すかさず修哉さんがシフトから手を離して、手を握ってくれる。
「小春、後で見よう。買い物行きたいだろ?」
心配顔でこちらをチラッと見る。
はぁ。っと一息付き、気持ちを落ち着ける。
「大丈夫です。食料品買いたし、行きましょう。」
心配させないように微笑んでみせる。
もう1枚も開けてみる。
『小春、お願いだ。
一度会って話を聞いて欲しい。
誤解を解きたいんだ。
明日、19時によく行ったカフェで待ってるから。絶対来て欲しい。
ずっと待ってるから。』
どういう事?誤解を解きたいって何?
私がどれだけ怖くて、仕事さえも行けなくなったのに、気持ちがまったく伝わって無い。一方通行の押し付けみたいで怖い。
体が震えて涙が出てくる。
泣いちゃだめ。修哉さんを心配させちゃう。