財界帝王は初恋妻を娶り愛でる~怜悧な御曹司が極甘パパになりました~
「あの、そばにいられますか?」
「いえ、完全看護なので。帰宅してあなたもゆっくり休んでください。お母さんは大丈夫ですよ。明日のことは看護師が案内します」
「わかりました。先生、よろしくお願いします」
お辞儀をすると、医師も頭を下げて診察室へ戻って行った。
それから看護師に明日の話を聞き、出口に案内されて大学病院をあとにした。
救急車で運ばれた大学病院は自宅から車で七分ほどのところにあって、徒歩でも帰れる距離だったので、二十三時前には家に戻って来た。
お風呂に入りパジャマに着替えて、キッチンでホットミルクを作る。
電子レンジから温まったマグカップを取り出し、リビングのソファに腰を下ろす。
お母さんは重責に苛まれて体調を崩してしまった。
お金のことが解決しない限り、母の気持ちは休まることはないだろう。胃潰瘍だとしたらさらに悪化させかねない。
「はぁ……」
私が我妻社長と結婚すればいいのはわかっている。あの人と結婚したら、名雪流を盛り立ててくれると言っていた。母の悩みも解消される。
でも……我妻社長が私の旦那様になっている想像が出来ない。
私の脳裏に浮かぶのは京極さんだから。
重いため息を吐き、マグカップに口をつけた。
「いえ、完全看護なので。帰宅してあなたもゆっくり休んでください。お母さんは大丈夫ですよ。明日のことは看護師が案内します」
「わかりました。先生、よろしくお願いします」
お辞儀をすると、医師も頭を下げて診察室へ戻って行った。
それから看護師に明日の話を聞き、出口に案内されて大学病院をあとにした。
救急車で運ばれた大学病院は自宅から車で七分ほどのところにあって、徒歩でも帰れる距離だったので、二十三時前には家に戻って来た。
お風呂に入りパジャマに着替えて、キッチンでホットミルクを作る。
電子レンジから温まったマグカップを取り出し、リビングのソファに腰を下ろす。
お母さんは重責に苛まれて体調を崩してしまった。
お金のことが解決しない限り、母の気持ちは休まることはないだろう。胃潰瘍だとしたらさらに悪化させかねない。
「はぁ……」
私が我妻社長と結婚すればいいのはわかっている。あの人と結婚したら、名雪流を盛り立ててくれると言っていた。母の悩みも解消される。
でも……我妻社長が私の旦那様になっている想像が出来ない。
私の脳裏に浮かぶのは京極さんだから。
重いため息を吐き、マグカップに口をつけた。