財界帝王は初恋妻を娶り愛でる~怜悧な御曹司が極甘パパになりました~
ベッドサイドにあるデジタル時計は九時三十分で、ギョッとした。母との約束があるのに。
こんな時間まで寝たのは久しぶりだ。というか、時間の感覚が失われるほど京極さんに抱かれたのだ。体を動かすと、あちこちが筋肉痛みたいに痛む。脚の間から腹部の奥のところも、今までに経験がないほど違和感を覚える。
京極さんがこちらに背を向けて話をしている間に着替えを済ませたくて、急いでベッドの足元にあったブラジャーとショーツを身につける。
ドレスがソファの背にぶら下がっているのを見つけて近づいたとき、京極さんが振り返った。
「わかった。待っていてくれ。行く」
待っていてくれ。行く……。小玉さんに呼ばれたんだ。
通話を終わらせてスマホをテーブルの上に置いた京極さんは生まれたままの姿で、見事な体躯が目に飛び込んできて慌てた。急いでドレスを鷲掴みにし、パウダールームへ引っ込んだ。
着用して出ると、京極さんはワイシャツのカフスを留めているところだった。
「すまないが、用事が出来た。朝食を食べたら送っていく」
「私のことはかまわないでいいです。朝食も。ひとりで帰れます」
「よそよそしいな。朝食を食べてからでいいだろう?」
京極さんには恋人がいる。後腐れのない関係にしなければ。
こんな時間まで寝たのは久しぶりだ。というか、時間の感覚が失われるほど京極さんに抱かれたのだ。体を動かすと、あちこちが筋肉痛みたいに痛む。脚の間から腹部の奥のところも、今までに経験がないほど違和感を覚える。
京極さんがこちらに背を向けて話をしている間に着替えを済ませたくて、急いでベッドの足元にあったブラジャーとショーツを身につける。
ドレスがソファの背にぶら下がっているのを見つけて近づいたとき、京極さんが振り返った。
「わかった。待っていてくれ。行く」
待っていてくれ。行く……。小玉さんに呼ばれたんだ。
通話を終わらせてスマホをテーブルの上に置いた京極さんは生まれたままの姿で、見事な体躯が目に飛び込んできて慌てた。急いでドレスを鷲掴みにし、パウダールームへ引っ込んだ。
着用して出ると、京極さんはワイシャツのカフスを留めているところだった。
「すまないが、用事が出来た。朝食を食べたら送っていく」
「私のことはかまわないでいいです。朝食も。ひとりで帰れます」
「よそよそしいな。朝食を食べてからでいいだろう?」
京極さんには恋人がいる。後腐れのない関係にしなければ。