君色の空
身体はその事件現場に居るのに…


意識は心は…まるでどこかへ行っているみたい。


ドンッ…


いかつい男の人が私にぶつかってきた…


いや正確には…


私がぶつかったのかもしれない。


「おいこらそこのお前!!!!

てめぇ何ぶつかってきてんだこらぁああ?」

ヤクザっぽい口調で私に文句を言う男。

何がそんなに腹立たしいのだろう…

こんな状況の中でも私は冷静であった…

私が感情的になることは

千秋が亡くなった日から無かった。


私の感情は千秋が亡くなった時から無いから。





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