君色の空
そして、実家へと戻って、蓮にも実家の方へ来てもらうことにした。


そして、私とお母さんが家へ着いて20分くらいあとに蓮が来た。


「こんばんは、僕は…木村 蓮と申します。


亜美さんと、お付き合いさせていただいています。」




そう言って、蓮はお母さんに頭を下げた。


「蓮君……だったわね。…あなたもしかして…



千秋君の……双子の方ですか…?」


「はい。木村千秋は僕の、双子の弟です。」


「そう……。亜美ね、子供を妊娠しているみたいなの。…あなた達、そういう…関係なのよね?



本人から少し聞いたんだけど、本人は産みたいらしいの。



私も、10代の時に亜美を産んでいるし、亜美の気持ちも、蓮君の気持ちもわからなくもない。



…けれど、亜美の将来も見通して考えて欲しいの。




一時の想いだけで、簡単に決めないでほしいの。


蓮君、分かるわよね…?」



「はい……。ですが、亜美さんの気持ちも十分尊重してあげて欲しいんです。…僕では…


彼女の心の傷は癒すことができませんから。



それに…………。」



「それに…?」



お母さんは蓮に聞く。



蓮は、私に席を外してほしいと言った。



私は仕方なく、2階へと続く階段を上った。


……昔使っていた部屋……。




懐かしい。



けれど、蓮は何で私に……



席を外してほしいだなんて言ったんだろう。


…そして、そんな思いのまま、私は…




ベットで疲れている体を…休めた。





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