君色の空
「亜美~???」



雪景色に見惚れてた私はお母さんが呼ぶ声で



はっと我に返った。


「何~~??」



大きな声でそう聞き返す。



「お母さん買い物行ってくるから~!!


留守番よろしくね~!!」


「はぁ~~~~いっ!!」


私は蓮が居る事も忘れて恥ずかしげもなく


大声でお母さんに言った。


「……亜美、声でかすぎや…」



そう耳を押さえて私に言う蓮。


「あっ…ごめん…」



「じゃあ、ごめんなさいの代わりにんー!」


んー!の時蓮は眼を瞑った…




これは…まさか…?




「蓮…キス…?」


「そや!!はよせい!!」


「んっ!!」


唇に着いたかついてないかくらいのキス。



「ちっ…亜美、キスはこうするんや☆」


といい、激しいキスをしてきた蓮…




嫌とかじゃなくて、ただそのキスに…




酔いしれてた…。




「ぷはっ……はぁはぁ…蓮長すぎ!!」


キス開始から4分経過したとき…



私は、呼吸がもたず、蓮を私の体から離した。


「カワイ☆」

蓮……今日Sになってないか…?



…まぁ、蓮は、いつもSだからね。


…蓮、今気づいたけど泣いた痕(あと)がある…



お母さんと話すとき泣きながら説得したのかな…。



――このときの私は、蓮の涙の理由なんて知る筈もなくて、蓮が抱えていた不安も知らなくて。



ただ、がむしゃらに、生きていた…




蓮と、あの時あの瞬間を…必死に生きていた…。――


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