君色の空
――亜美――




もうすぐ傍まで、迫ってきている漆黒の闇に気づく事もなく…



私は、蓮との甘い時間を過ごしていた。



「~~♪♪♪~~~~~~♪♪♪~~~~」


着信音が部屋に響き渡る…



「私のだ…蓮ちょっとごめん…」


ディスプレイに表示されていた、名前は……










【 珊瑚 】

さんごだった…。




「もしもし…?珊瑚?どしたの?」


『あんたの親友の事、傷つけられたくなかったら



今すぐ1人でS町の廃屋があるからそこに来い。


来なければ、親友の命はないと思え。


亜美!!!来ちゃダメ!!!!』


低い男の声の後に聞こえた珊瑚の悲痛な叫び声。



「蓮!!私行かなきゃ!!!」




「おいちょっ!!亜美?!」


気付いたら私は部屋を飛び出し、家を飛び出してた。



S町の廃屋はここらの人じゃ誰でも知ってた。



それだけ有名な廃屋だった。



珊瑚……無事でいて………!





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