君色の空
――蓮――


亜美………



亜美…………



その言葉を聞くたび…


なぜか悲しくなる…



記憶を失くしてしまう前…


僕と、彼女は…

特別な関係だったのだろうか…?


…僕の大切な人だったのだろうか…?



…やっぱり思い出せない…



…どうしてなんだよ…





どうして僕は……




…僕は記憶を無くしてしまったんだよ…






…神という存在がいるならば…



僕を、助けて下さい…



僕を、この先の見えない迷路から出して下さい。





記憶というノートを無くしてしまった僕は…



…また新たなノートを…つくっていかなくてはならないのでしょうか…?



記憶……




当たり前の、今までの証……



記憶か…今思えば大切なものだったんだ…





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