君色の空
黒い影

幸せの代償…

そして、私は平穏な日々を送りつつも、体の不調を感じていた…



吐き気もするし…生理が遅れていることから見て


私は妊娠なのかなと思っていた…



けど、現実はあまりにも残酷なものだった…


「えっ…子宮に…腫瘍?…先生ウソでしょ…



私、こんなに元気なのに……っ!!



吐き気と…生理不順だったから、妊娠かと思ってた…」


「…残念ですが…腫瘍は悪性です…


亜美さんは、まだ19歳と若い…


若すぎる……あと、20年先だったなら、細胞も衰えていて、進行も遅かった…


ですが、亜美さんは…。あともって2、3ヶ月でしょう…転移も見られます…夫の蓮さんには、私から伝えましょうか……?」


「……はい。ですが私が死んでからにしてください。


生きている間くらいは…楽しく過ごさせて下さい…」


「…分りました…」



あまりにも突然に告げられた死の宣告……



私は…漠然と夢空と蓮の事を考えた…



2、3ヶ月だと…すると…夢空の2歳の誕生日…間に合わないじゃん…





夢空…ごめんね…


蓮…夢空を宜しく…






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