君色の空
何も答えられなくて・・・



泣いてばかりの私…


ただ思うのは…



千秋君を守れなかった自分の不甲斐なさと…


彼に…莱斗に対する…憎い気持ち。


そして千秋君に対して申し訳ないという気持ち。


私はなんてバカなのだろう――……



莱斗を殺人未遂まで駆り立てたのは――……


私の答えが原因であって…

私の幼い気持ちが生み出した結果。

…千秋君…

こんな私があなたの傍にいてはいけない…


千秋君…


ごめんなさい…



「千秋君…ごめんなさい…」

やっと彼に言えた言葉は…


一番伝えたかった言葉…

『ごめんなさい』

なんかじゃない…

「千秋君マジなわけ?

冗談でしょ…私たちが付き合うとかありえない。

マジになんないでよ。」

…あなた…千秋君を傷つけないために…


私はあえて苦しい別れを切り出した…



< 93 / 267 >

この作品をシェア

pagetop