あの日の夢をつかまえて
みぃくんは笑いながら、
「うーん、簡単に言うと、将棋のクイズってところかな?」
と、答えてくれる。
よくわからない。
そのことが顔に出ていたのか、
「玉って書いてあるでしょう?この駒を取るために攻めていくんだ」
と、プリントの中にある将棋盤を指差すみぃくん。
少しだけ考えてから、
「王手ってわかる?」
と逆に質問された。
「王手……?」
「王手っていうのは、玉の駒を取りますよっていうことだね。詰め将棋はその王手を繰り返して、でもいちばん少ない手順で攻める決まりなんだ」
「うん、なんとなくわかるかも」
「玉の逃げ道がなくなることを『詰ませる』っていうんだよ。ものすごく簡単に説明すると、これが詰め将棋」
「なるほど……。ねぇ、さっき教えてくれた1番少ない手順っていくつくらい?3つとか?」