朝、キスして。
……いやちょっと待って?
私が一方的に別れを告げて、それに納得がいかなくて責めたいならまだいいよ?
(全然よくないけど)
でも、輝くんから別れを切り出しておいて。
“オカン”(まだ根に持ってる)の次は“ビッチ”ですか?
……なんでそこまで言われなきゃならないんだろう。
これでも私、誠実に向き合っていたつもり。
バイトしてお金を貯めて、友達と遊ぶ時間も割いて。
輝くんに女友達がいても、私は男友達を作らない。
誤解されるようなことはしたくなかったから。
ちゃんと1人の人しか見ていなかった。
なのに、その気持ちを……否定された。
「だったらなに?」
ぎゅっと結んだ唇を解いて。
私から出るのは冷えきった声。
黙って傷ついた顔をすればよかった?
付き合っていたときは、輝くんの突き放すような言葉にも黙って従っていたからね。