朝、キスして。

走った俺が有咲を捉えたのは、家まで来てから。


しかし、追いついた瞬間、その後ろ姿は家の中に入ってしまった。


会いに行こうと思えばいつでも会いに行ける距離。

今は、どんなに近い距離でも1分1秒が惜しい。


ひとつ呼吸を置いてから、俺はインターホンを押した。


*瞬Side End*


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