朝、キスして。

危ない危ない。

瞬に助けられるところだった。


「いいよ。俺がやるから」

「私がやる!」

「やりたくねぇんだろ」

「いつそんなこと言った?」

「顔に書いてある」


みんなの前だということも忘れて言い合いになる私たち。

やりたくないはずなのに、後に引けなくなってしまった。


私たちの関係を知らないクラスメイトは、突然始まった渡辺1号と2号の言い合いにポカーン。


「なら2人でやったら?男女1人ずつ必要なんだし」


そんな1号2号の喧嘩に“引き分け”という結末をもたらしたのは、唯一冷静に事の成りゆきを見守っていた先生。


え……、瞬と一緒は嫌なんですけど……。

と言えるはずもなく。


「みんなもそれでいいですね?」


学級委員が私たちに決まった。


先生の確認に誰も反論の声を上げなかったけど、女子の何人かは納得いっていない様子。

でも推薦したからには撤回できず。

承認するしかない……といった感じ。


……なんでこうなっちゃうんだろう。

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