朝、キスして。
対してうちは、明るいママとクールなパパ。
仲は良いけど両極端すぎて、よく私が生まれたなと思う。
今日は、そんな瞬の両親とうちの両親、そして私、瞬を含めたみんなで食事をする。
付き合って2日目に、まるで見計らったようなタイミング……なのではなく、元々予約をしていて、たまたまタイミングが重なっただけ。
昨日あんなことになっていなければ、今日、私たちは幼なじみとしてここにいた。
だから、なるべくいつも通りに……。
「なんかいい匂いする」
「わっ!」
できるわけなーーーい!!
ぼけっとしている間に距離を詰めて、私の首筋に鼻を近づけていた瞬。
私は、思わず大げさに驚いてしまった。
「なんだよ、その反応」
だってだって、距離が近いんだもん!
直接触られたわけでもないのに、首に触られたような感覚が残って恥ずかしい。
「有咲、瞬。何してんの、行くよ」
「は、はーい!」
呼ばれて、歩き出す。
いつも通りにしていないと、ママたちにバレちゃう……。