朝、キスして。

そりゃ冗談で、『チューしちゃうよ』って言ったのは私だけどさ。

布団に引きずり込んでのキスは、瞬が勝手にしたことじゃん。


……うん、そうだよ。

だから自業自得ではない!


「もう知らないっ!」


身体を起こして布団から出る。


だけど、ベッドから下りようとした私を引き止めるように、腰に腕が巻きついてきて。

直後──


「おはよ」


今度は後ろから頬に、ちゅっ、と短い熱が触れた。


「~~~~っ!」


声にならない興奮が私を悶えさせる。


なんなの、この男!

最近、ますます甘さに磨きがかかってる!


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