愛しの鳥籠〜完結篇〜
「ユキ、出来たよ」
ホカホカ淹れたてなチャイが入ったお揃いのマグカップを両手にリビングに向かえば、ソファーに深く腰掛けテレビを見ていたユキがこちらに振り向き、ふわりと微笑む。
コトリとソファー前のローテーブルにカップを置いた途端、
「おかわり、ある?」
なんて。
「ふふっ。まだ一杯目の口もつけていないのに?」
「おかわり確定だから。あ、蜂蜜も頂戴。ランのオススメでこの間蜂蜜入れて飲んだらこれまた格別だった」
「ハイハイ?いま持ってくるね」
蜂蜜を持ってユキの隣りに腰掛けるとユキはさっそく蜂蜜をたらりと入れて、それはそれは幸せそうな顔でチャイをこくりこくりゆっくりと飲み始めた。