愛しの鳥籠〜完結篇〜
「っあぁ〜、この味!ランにしか出せないこの味最高!」
「ありがとう。おかわり、いつでもどうぞ」
わたしもこくこくと飲む。
少しすると欠伸(あくび)をし始めたユキ。
「ユキ、眠い?」
「…ん。家に帰ってきて気が抜けたのかも、」
「きっとそうね。寝室行こう」
「まっ…て。まだ、チャイ…が、」
なんとかマグカップにまだ残っているチャイを飲み干そうとするもユキの意識は薄くなっていっているようだ。
「ユキ、いいから寝室へ。ここで寝たら風邪引くよ」
「……」
「ユキ?」
どうやら睡魔に負けて意識が完全に落ちてしまったようだ。
早くも規則正しい寝息を立てている。
…寝てしまったものは仕方ないか。
わたしは寝室から厚い毛布を持って来てユキにふわりとかけた。