最初で最後の恋をおしえて

 そっとベッドに紬希を降ろす合間にも、唇を重ねる。服の隙間からは素肌に手が触れる。

「もっと紬希に触れたい」

 ベッドに押し倒され、キスを続ける。その間にも、紬希の体の線をなぞっていく。

「昨日はひどくしてごめん」

 触れていた手を止め、羽澄に見つめられた。紬希は「私こそごめんなさい」と謝る。

「大切にするから」

 優しく囁かれ、唇を重ねる。そして体にもキスを降らせる。次第に彼の甘い刺激に溺れていく。

「大切にしたいのに、今日、抱き潰しても足りないかもしれない」

 おそろしいつぶやきも、今は言葉の意味を考えていられない。

「ヤダ。大和さんに触れられると、変」

 熱くて、もどかしくて、やめてほしいのに、やめないでほしい。体と感情と、感覚がバラバラに意見を言っているみたいで、どうにかなってしまいそうだ。

 泣き言を漏らしているのに、聞き入れてもらえない。

「もっと変になっていい。俺だけに見せて」

 羽澄の声も途切れ途切れで、その声が妖しくて、淫らな情事に堕ちていく。
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