もう、キスだけじゃ足んない。
「ん?もちろん、今からキスするからだけど?」
「さ、さっきしたよね……?」
「したけど、今からのはまた別」
「っ!!」
ゆるやかに細められた瞳。
だけど、明らかな熱が滲んでいるそれに、またゾクッと体が震える。
「なっちゃえばいいじゃん」
てか、なってよ。
「っ、え……?」
「あと戻りできないくらい俺に溺れて、胡桃の中、ぜんぶ俺だけにしてよ」
「はる……っ」
鼻がふれあうくらい、グッと顔が近づいて。
「ずっと胡桃とこうしてたい」
「え……?」
「俺が、いつも心ん中で思ってることだよ」
その瞳がまた切なく揺れた気がした。