もう、キスだけじゃ足んない。
ぶどう園にライバル?あり
***
「それでどっちを選んだの?」
「なんの話!?」
「何って、めちゃくちゃか、とろとろか。
もちろんどっちも♡って言ったんでしょうね!?」
「なっ、どっちも言ってないよあーちゃん!」
「えー……じゃあなにもなかったの?」
「なんで残念がってるの、桃華!」
文化祭翌日の金曜、お昼休み。
あーちゃんを連れ出した私は、桃華も誘って屋上へ来ていた。
「だって、こんな最高におもしろい展開ある?
心の声聞こえるのが逆転するなんて」
「それな!
てかほんとに何もなかったの!?」
「真面目に聞いてよふたりとも……」
心の声が聞こえなくなったこと、遥との立場が逆転したことを話したとたん、ふたりの目がキラッキラに輝いて。
「いや、もちろん聞いてるよ!?
ねっ、桃華!?」
「もちろんよ!
それで胡桃はなにを悩んでるの!?」
聞いてないじゃん……。
私さっき言ったんだけど……。
「だから、遥が私の心の声、聞いてこようとするからはずかしいって……」
昨日の夜、やけに近いなってずっと思ってたんだけど、
『彼女がなに考えてるか知りたいんだけど、だめ……?』
なんてその美形を駆使して、ずっとそばにいて。
「そりゃあまあ、本音だからねえ。
聞きたいんじゃない?胡桃のほ・ん・ね♡」
「そうねえ……だってツンデレな人って、どうしたいとか思ってても、真逆なこと言っちゃったりするじゃん?けどその分心の中ではこう言えばよかった、ああすればよかったって絶対思ってると思うのね?」
「だから、他の人に比べて心の中でいろいろ葛藤してると思うんだよね。後悔とか、願望とか。ツンデレな相手の本心を知りたいなら、心の中を見るのが1番だってね」
胡桃みたいなタイプの子、同じモデル仲間にいるから、わかるんだよね。
「そうなんだ……」
って。
ん?ちょっとまって?
「その話だと私がツンデレって言ってるように聞こえるんだけど……」
「え、うん」
「そうだけど」
「ちがうよ!?」
「「どこが(よ)」」
「だからちがうって!」
「それでどっちを選んだの?」
「なんの話!?」
「何って、めちゃくちゃか、とろとろか。
もちろんどっちも♡って言ったんでしょうね!?」
「なっ、どっちも言ってないよあーちゃん!」
「えー……じゃあなにもなかったの?」
「なんで残念がってるの、桃華!」
文化祭翌日の金曜、お昼休み。
あーちゃんを連れ出した私は、桃華も誘って屋上へ来ていた。
「だって、こんな最高におもしろい展開ある?
心の声聞こえるのが逆転するなんて」
「それな!
てかほんとに何もなかったの!?」
「真面目に聞いてよふたりとも……」
心の声が聞こえなくなったこと、遥との立場が逆転したことを話したとたん、ふたりの目がキラッキラに輝いて。
「いや、もちろん聞いてるよ!?
ねっ、桃華!?」
「もちろんよ!
それで胡桃はなにを悩んでるの!?」
聞いてないじゃん……。
私さっき言ったんだけど……。
「だから、遥が私の心の声、聞いてこようとするからはずかしいって……」
昨日の夜、やけに近いなってずっと思ってたんだけど、
『彼女がなに考えてるか知りたいんだけど、だめ……?』
なんてその美形を駆使して、ずっとそばにいて。
「そりゃあまあ、本音だからねえ。
聞きたいんじゃない?胡桃のほ・ん・ね♡」
「そうねえ……だってツンデレな人って、どうしたいとか思ってても、真逆なこと言っちゃったりするじゃん?けどその分心の中ではこう言えばよかった、ああすればよかったって絶対思ってると思うのね?」
「だから、他の人に比べて心の中でいろいろ葛藤してると思うんだよね。後悔とか、願望とか。ツンデレな相手の本心を知りたいなら、心の中を見るのが1番だってね」
胡桃みたいなタイプの子、同じモデル仲間にいるから、わかるんだよね。
「そうなんだ……」
って。
ん?ちょっとまって?
「その話だと私がツンデレって言ってるように聞こえるんだけど……」
「え、うん」
「そうだけど」
「ちがうよ!?」
「「どこが(よ)」」
「だからちがうって!」