もう、キスだけじゃ足んない。

「え、言っていいの？」


「え、うん。
いいけど……？」


なんでそんなこと聞くの？


というか、いつも私がそばにいる関係なしに、好き放題心の中大荒れだったじゃん……。


それならあの時から気遣ってほしかった。

なのに今更なにを気にする必要が……？


頭にハテナを浮かべていたら、遥はふっと笑う。


「だってさ……」

「なに……っ、ひゃっ!?」


気づけば背中はソファーの座面で、視界は遥の顔と天井しか見えない。


「ちょっ、遥!?
なにして……っ」


「んー？
俺が心の中で常に言ってる……いや、叫んでること、教えてあげようと思って」


「教える!?」


ジタバタしていたら、するりと指が絡まってぎゅっと両手を握られて。

割って入るように両足の間に体をすべりこませて、


「っ、近……っ」


「そりゃ近づいてるからな」


鼻がぶつかるくらいまで顔を近づけられる。