もう、キスだけじゃ足んない。
「っ……は、やっば。
胡桃、えろすぎ……」
あっつ……。
バサりと脱ぎ捨てられたTシャツ。
鍛え上げられた筋肉質な体。
かきあげられた前髪からのぞく、三日月型に細められた瞳と、熱い吐息。
ふっと笑う色っぽい表情。
「見とれてる暇なんか、ないよ」
「ふっ、え……?」
「まだまだ夜は長いんだし、もっともっととかしてあげる」
「もっ……いい、」
「だーめ。もっとさわってって言ったじゃん。
だから、な?」
「ううっ……」
きゅうと甘く細められた瞳のすぐ横で。
「俺の愛情で、もっととけてよ、胡桃」
シルバーのピアスが月明かりでキラリと光った。
***
「あっつい……汗かいたから、もう一回お風呂入ってくる」
「俺もいっしょに入っていい?」
「いいわけない!!」
楽しかった初デート(?)。
不足していた遥のこと、無事満タンになりました。