最愛ベビーを宿したら、財閥御曹司に激しい独占欲で娶られました
彼の腕が背中に回り、距離を詰められた。目の前に迫る情熱的な眼差しに、びくりと震える。
「同意とみなし、ここで君を抱く」
「ちょっ――志遠さん!」
ソファの座面に転がされ、逃げ道を奪われた私は、仕方なく口を開いた。
「サロンに行くって言ってたのに……どうして部屋で、ふたりきりで……」
「誰もいない場所で話がしたいと言われて――」
「じゃあ、服が乱れていたのはなんで……っ」
きゅっと唇を引き結ぶと、志遠さんはわずかに目を細め、私の上から体をどかした。
「……正直に話す。エレノアに抱いてほしいと言われた。してくれないなら、悲鳴を上げると」
「な……に……それ」
「それが彼女の常套手段なのだろう。大抵の男は従う。悲鳴を上げられて犯罪者にされたくはないからな。伯爵の娘の言うことなら、大抵の人間は信じてしまう」
なんて横暴なことをするのだろう。愕然としながら、志遠さんの隣に上半身を起こした。
「……それで……従ったんですか?」
胸がひりひりと痛んで、言葉が震える。
「抱けと脅されて、俺は――」
志遠さんは静かに目を閉じて、シャツの胸ポケットから携帯端末を取り出した。
「録音した」
「え……?」
「同意とみなし、ここで君を抱く」
「ちょっ――志遠さん!」
ソファの座面に転がされ、逃げ道を奪われた私は、仕方なく口を開いた。
「サロンに行くって言ってたのに……どうして部屋で、ふたりきりで……」
「誰もいない場所で話がしたいと言われて――」
「じゃあ、服が乱れていたのはなんで……っ」
きゅっと唇を引き結ぶと、志遠さんはわずかに目を細め、私の上から体をどかした。
「……正直に話す。エレノアに抱いてほしいと言われた。してくれないなら、悲鳴を上げると」
「な……に……それ」
「それが彼女の常套手段なのだろう。大抵の男は従う。悲鳴を上げられて犯罪者にされたくはないからな。伯爵の娘の言うことなら、大抵の人間は信じてしまう」
なんて横暴なことをするのだろう。愕然としながら、志遠さんの隣に上半身を起こした。
「……それで……従ったんですか?」
胸がひりひりと痛んで、言葉が震える。
「抱けと脅されて、俺は――」
志遠さんは静かに目を閉じて、シャツの胸ポケットから携帯端末を取り出した。
「録音した」
「え……?」