最愛ベビーを宿したら、財閥御曹司に激しい独占欲で娶られました
第二章 憐れな迷いチワワは英国騎士に保護される
「この数時間、君と一緒にいてわかったことがある。君からは『騙してくれ』と言わんばかりのとぼけたオーラが出ている。ひとりで歩くのは危険だ」
「なんですか、それ」
やはり先ほどの『愛嬌のあるかわいさ』というのは褒め言葉ではなく、ハコフグやウォンバットを見て思わず「かわいい~(笑)」と言ってしまうような〝間抜けかわいい〟だったのだと実感する。
かわいいはかわいいのだから、満足すべきだろうか。
車中、そんなことを真剣に考えていると、彼がウィンドウの外に視線を向けながらつぶやいた。
「いい加減お腹も空いた頃だろう。食べに行くぞ」
そういえばと私はお腹をさする。
ブランチにカフェでシェパーズパイを食べた。
イギリスの伝統料理で、羊肉のミートソースにマッシュポテトを載せて焼いたものだ。
パイというからサクサクした軽食を想像して頼んだら、ポテトグラタンのようなずっしりとした料理が出てきて驚いた。
今思えば、あのときにきちんと食事を取っておいてよかった。
その後すぐにスリに遭い、昼食を食べられないまま気づけばもう夕方だ。
「……お腹空きました」
途端にお腹の虫がぐ~とわがままボイスを奏でる。
「なんですか、それ」
やはり先ほどの『愛嬌のあるかわいさ』というのは褒め言葉ではなく、ハコフグやウォンバットを見て思わず「かわいい~(笑)」と言ってしまうような〝間抜けかわいい〟だったのだと実感する。
かわいいはかわいいのだから、満足すべきだろうか。
車中、そんなことを真剣に考えていると、彼がウィンドウの外に視線を向けながらつぶやいた。
「いい加減お腹も空いた頃だろう。食べに行くぞ」
そういえばと私はお腹をさする。
ブランチにカフェでシェパーズパイを食べた。
イギリスの伝統料理で、羊肉のミートソースにマッシュポテトを載せて焼いたものだ。
パイというからサクサクした軽食を想像して頼んだら、ポテトグラタンのようなずっしりとした料理が出てきて驚いた。
今思えば、あのときにきちんと食事を取っておいてよかった。
その後すぐにスリに遭い、昼食を食べられないまま気づけばもう夕方だ。
「……お腹空きました」
途端にお腹の虫がぐ~とわがままボイスを奏でる。