アゲハ蝶は、クローバーを一人占めしたい
早瀬 鳳雅。
揚羽と同じく都筑組・組長の愛孫で、早瀬ホールディングス社長の息子。
喧嘩っぱやく、暴走族“チーム鳳”を纏める総長。
俺様イケメン。
そう━━━━揚羽と鳳雅は、従兄弟同士。
組長の長男が若頭、次男が会社社長だ。
裏の王と、表の王だと言われている揚羽と鳳雅の父。(苗字が違うのは、次男の鳳雅の父親が入婿だから)
そして四葉と鳳雅は“親が決めた(特に四葉の両親)”婚約者同士。
四葉の両親は、九重の人間や使用人以外は鳳雅にしか四葉と関わることを許さない。
ましてや、ヤクザの息子の揚羽に関わらせるわけがない。
その為、揚羽と四葉は内緒で付き合っている。
そして揚羽、四葉、鳳雅は、幼馴染みである。
「とにかく、急げ。遅刻なんてあり得ない」
揚羽はそこまで言うと、またバン!!とドアの音をさせ出ていった。
「はぁー」
「ねぇ、鳳雅」
「あ?お前、帰って」
「そ、そうね。てか、四葉って九重の姫?」
「あぁ」
「揚羽様と付き合ってるんじゃなかったの?どうして、鳳雅が向かえに行くの?」
「四葉の両親が、俺じゃないと許さねぇんだよ。
俺は一応、四葉の婚約者だしな」
「そうなの?
でも、だからってそこまでしなくても……」
「そこまでしないと、揚羽が壊れる。
俺は揚羽だけは、怒らせたくない。
揚羽程、恐ろしい男はいない」
「え?鳳雅が怖いなんてあるの?」
心底不思議そうに言う、女性。
「揚羽にだけは勝てない。全て……」
「えー、だって私達の間じゃ、揚羽様と鳳雅は逆って言われてるんだよ!
揚羽様が早瀬ホールディングス社長の息子で、鳳雅が都筑組の若頭の息子って」
女性が、鳳雅の背中の鳳凰の刺青に触れながら言う。
「あぁ、よく言われる。
でも、揚羽は俺から見りゃあ若頭の息子その物だぞ」
「そ、そうなんだ…」
「精神的にドン底に突き落とすみたいなやり方するんだ、揚羽。
頭が良い分、やり方が汚いぞ。あいつは」
鳳雅が朝食を済ませ外に出る。
「鳳雅、よろしく」
「ん」
揚羽と鳳雅は別々の車に乗り、揚羽はそのまま学校へ、鳳雅が四葉を迎えに九重の屋敷に向かった。
一方の四葉。
「失礼します。お嬢様、もうそろそろ鳳雅様がお迎えに見られますよ」
部屋に家政婦の原内が呼びにくる。
「うん…」
元気のない、四葉。
「お嬢様?」
「鳳雅くんに迷惑かけてるよね?」
「しかし、お嬢様お一人でお外に出るのは危ないです。
ご両親が決して許してくださらないですよね?
かといって、揚羽様だと旦那様と奥様が認めない」
「そうね」
そして鳳雅が迎えに現れた。
揚羽と同じく都筑組・組長の愛孫で、早瀬ホールディングス社長の息子。
喧嘩っぱやく、暴走族“チーム鳳”を纏める総長。
俺様イケメン。
そう━━━━揚羽と鳳雅は、従兄弟同士。
組長の長男が若頭、次男が会社社長だ。
裏の王と、表の王だと言われている揚羽と鳳雅の父。(苗字が違うのは、次男の鳳雅の父親が入婿だから)
そして四葉と鳳雅は“親が決めた(特に四葉の両親)”婚約者同士。
四葉の両親は、九重の人間や使用人以外は鳳雅にしか四葉と関わることを許さない。
ましてや、ヤクザの息子の揚羽に関わらせるわけがない。
その為、揚羽と四葉は内緒で付き合っている。
そして揚羽、四葉、鳳雅は、幼馴染みである。
「とにかく、急げ。遅刻なんてあり得ない」
揚羽はそこまで言うと、またバン!!とドアの音をさせ出ていった。
「はぁー」
「ねぇ、鳳雅」
「あ?お前、帰って」
「そ、そうね。てか、四葉って九重の姫?」
「あぁ」
「揚羽様と付き合ってるんじゃなかったの?どうして、鳳雅が向かえに行くの?」
「四葉の両親が、俺じゃないと許さねぇんだよ。
俺は一応、四葉の婚約者だしな」
「そうなの?
でも、だからってそこまでしなくても……」
「そこまでしないと、揚羽が壊れる。
俺は揚羽だけは、怒らせたくない。
揚羽程、恐ろしい男はいない」
「え?鳳雅が怖いなんてあるの?」
心底不思議そうに言う、女性。
「揚羽にだけは勝てない。全て……」
「えー、だって私達の間じゃ、揚羽様と鳳雅は逆って言われてるんだよ!
揚羽様が早瀬ホールディングス社長の息子で、鳳雅が都筑組の若頭の息子って」
女性が、鳳雅の背中の鳳凰の刺青に触れながら言う。
「あぁ、よく言われる。
でも、揚羽は俺から見りゃあ若頭の息子その物だぞ」
「そ、そうなんだ…」
「精神的にドン底に突き落とすみたいなやり方するんだ、揚羽。
頭が良い分、やり方が汚いぞ。あいつは」
鳳雅が朝食を済ませ外に出る。
「鳳雅、よろしく」
「ん」
揚羽と鳳雅は別々の車に乗り、揚羽はそのまま学校へ、鳳雅が四葉を迎えに九重の屋敷に向かった。
一方の四葉。
「失礼します。お嬢様、もうそろそろ鳳雅様がお迎えに見られますよ」
部屋に家政婦の原内が呼びにくる。
「うん…」
元気のない、四葉。
「お嬢様?」
「鳳雅くんに迷惑かけてるよね?」
「しかし、お嬢様お一人でお外に出るのは危ないです。
ご両親が決して許してくださらないですよね?
かといって、揚羽様だと旦那様と奥様が認めない」
「そうね」
そして鳳雅が迎えに現れた。