アゲハ蝶は、クローバーを一人占めしたい
新年祭
今日は大学の新年祭。
揚羽達の通う大学には、学祭とは別に新年祭という祭りがある。
内容は、学祭とあまり変わらない。
揚羽と四葉と鳳雅は、ゆっくり大学内を歩き色んな催し物を見て回っていた。
「今年も、凄いね!」
「そうだな」
「だな」
「千歌ちゃんも、今年はドレスのデサインしたらしいよ!あとで、ファッションショー見に行こうね」
「そうなんだ」
「ふーん」
四葉の言葉に、全く興味なさそうな返事をする揚羽と鳳雅。
「二人とも、興味なさそう……」
「ないよ、興味」
「俺も」
「えーー!ウチの大学の学生のデサインした服、結構人気なんだよ!
人気の物は、実際にデパートの店頭に並ぶんだよ!!」
「「四葉のこと以外、興味ない」」
「━━━━━━━あ…ハモった……」
いたって真剣に言う、揚羽と鳳雅。
それを、四葉は苦笑いをして呟いた。
「━━━━━━あ!いた!四葉!!」
「え?千歌ちゃん?」
そこに千歌が、駆け寄ってきた。
「四葉!助けて!」
「え?ど、どうしたの?」
「━━━━━━!!!?えーー!!
無理だよ!!?」
「お願い!!
四葉しかいないの!!」
千歌が突然、モデルをやってほしいと言ってきたのだ。
「で、でも……私、モデルなんてやったことないし、無理だよ!!」
「お願いしてた子が、体調不良なの!!
その子の代わりは、四葉じゃないと無理なんだもん!四葉だったら、サークルのみんなも納得してくれるし」
「………」
「ねぇ!」
口をつぐんだ四葉に代わり、揚羽が千歌に声をかけた。
「何?」
「四葉、嫌がってる。
これ以上、無理強いするな」
「わかってるけど、こっちだって切羽詰まってるの!!
ねぇ、お願い!四葉!」
「千歌ちゃん……」
「別にいいじゃん!四葉、助けてやれよ」
「は?鳳雅、何言ってる?」
「だから!ダチが困ってんだから、助けてやれっつってるだけ!」
「鳳雅、分かってない」
「は?」
「モデル」
「はい?」
「四葉が、ここにいる奴等の晒し者になる。
その意味が」
「晒し者って……」
「僕は、考えただけで殺意が湧く」
「いい加減、殺意湧かすのやめろ!」
「二人とも、やめて!!
お願い、喧嘩しないで!
……………千歌ちゃん、私、モデルやる!」
「四葉?どうして?あんなに嫌がってたでしょ!?」
「だって、千歌ちゃん困ってるし…力になりたい」
「………わかった」
服を掴み見上げてくる四葉に、揚羽はしかたなく頷くのだった。
揚羽達の通う大学には、学祭とは別に新年祭という祭りがある。
内容は、学祭とあまり変わらない。
揚羽と四葉と鳳雅は、ゆっくり大学内を歩き色んな催し物を見て回っていた。
「今年も、凄いね!」
「そうだな」
「だな」
「千歌ちゃんも、今年はドレスのデサインしたらしいよ!あとで、ファッションショー見に行こうね」
「そうなんだ」
「ふーん」
四葉の言葉に、全く興味なさそうな返事をする揚羽と鳳雅。
「二人とも、興味なさそう……」
「ないよ、興味」
「俺も」
「えーー!ウチの大学の学生のデサインした服、結構人気なんだよ!
人気の物は、実際にデパートの店頭に並ぶんだよ!!」
「「四葉のこと以外、興味ない」」
「━━━━━━━あ…ハモった……」
いたって真剣に言う、揚羽と鳳雅。
それを、四葉は苦笑いをして呟いた。
「━━━━━━あ!いた!四葉!!」
「え?千歌ちゃん?」
そこに千歌が、駆け寄ってきた。
「四葉!助けて!」
「え?ど、どうしたの?」
「━━━━━━!!!?えーー!!
無理だよ!!?」
「お願い!!
四葉しかいないの!!」
千歌が突然、モデルをやってほしいと言ってきたのだ。
「で、でも……私、モデルなんてやったことないし、無理だよ!!」
「お願いしてた子が、体調不良なの!!
その子の代わりは、四葉じゃないと無理なんだもん!四葉だったら、サークルのみんなも納得してくれるし」
「………」
「ねぇ!」
口をつぐんだ四葉に代わり、揚羽が千歌に声をかけた。
「何?」
「四葉、嫌がってる。
これ以上、無理強いするな」
「わかってるけど、こっちだって切羽詰まってるの!!
ねぇ、お願い!四葉!」
「千歌ちゃん……」
「別にいいじゃん!四葉、助けてやれよ」
「は?鳳雅、何言ってる?」
「だから!ダチが困ってんだから、助けてやれっつってるだけ!」
「鳳雅、分かってない」
「は?」
「モデル」
「はい?」
「四葉が、ここにいる奴等の晒し者になる。
その意味が」
「晒し者って……」
「僕は、考えただけで殺意が湧く」
「いい加減、殺意湧かすのやめろ!」
「二人とも、やめて!!
お願い、喧嘩しないで!
……………千歌ちゃん、私、モデルやる!」
「四葉?どうして?あんなに嫌がってたでしょ!?」
「だって、千歌ちゃん困ってるし…力になりたい」
「………わかった」
服を掴み見上げてくる四葉に、揚羽はしかたなく頷くのだった。