アゲハ蝶は、クローバーを一人占めしたい
「そんなこと、わかってる。
だからって、あんな……
四葉、嫌がってたじゃん!」
「でもあのままじゃ、四葉は固まったまま動けなくなってた」
「だから!ステージ裏に、戻れば良かったじゃん!」
「それじゃあ、四葉の面目がつぶれる。
途中でやめたら、四葉が自分を責めて傷つく。
それに途中でやめさせるくらいなら、最初からモデルを受けさせなければよかったんだ」
「そうだけどよ…」
「鳳雅、嫉妬してるんだろ?僕に」
「━━━━━!!!?」
揚羽の突然の言葉に、フリーズする鳳雅。
「鳳雅はできないもんな。
あんな、大胆なこと。
それに鳳雅じゃあ、四葉は緊張がほぐれない」
「うるせぇよ…」
揚羽から視線をそらす、鳳雅。
「大丈夫だ」
「は?」
「僕だって、鳳雅のこと殺したい程嫉妬してる」
「え?」
「ねぇ、どうやって四葉にアンクレットをつけさせたの?しかも、ペアなんて……!
四葉のことだから、僕のこと気にして断ったはず。
四葉にとって、僕に嫌われるのが一番の苦痛だから」
「四葉は、ペアなんて知らねぇよ。
婚約者なんだから、プレゼントくらいさせてっつっただけ。
まぁ最終的には、脅したんだが……」
「は?脅した?」
「アンクレット。
外したら、ネックレスを二度と直せないように壊すって言った」
「鳳雅、お前……」
「いいだろ?
そんなやり方でしか、四葉が手に入らないんだから」
「………」
ジッと鳳雅を見る。
「なんだよ」
「苦しいな」
「は?」
「僕達は、なんでこんな苦しい思いをしてるんだろうな……」
「え?揚羽…?」
「こんなに四葉は近くにいるのに、僕達は手に入らない」
「そうだな……」
「「ただ…好きなだけなのに……」」
「今は、四葉の覚悟を待つだけだ」
「そうだな」
そして四葉は━━━━━━
「四葉、ありがとう!ほんと、助かった!」
「うん…ごめんね、ちゃんとできなくて……」
「四葉、ほんとに気にしないで!
四葉はよくやってくれた!
それに、揚羽様のおかげで結果的に盛り上がったしね!」
「そうだよ!急に頼んだのは、私等なのに頑張ってくれたし!」
「でも、揚羽様カッコ良かったね!」
「あ、うん」
「あんな人が彼氏だったらいいなぁ~」
「うん…」
切なく瞳を揺らし、頷く四葉。
「ちょっ…それ、言っちゃダメだって……」
「あ…そうだった…ごめんね、四葉ちゃん」
千歌の制止に、罰が悪そうに肩をすくめた。
「ううん…とっても、素敵な人なんだよ…!
私にはもったいないくらい。
ほんと……私には……もったいない………」
「四葉……」
だからって、あんな……
四葉、嫌がってたじゃん!」
「でもあのままじゃ、四葉は固まったまま動けなくなってた」
「だから!ステージ裏に、戻れば良かったじゃん!」
「それじゃあ、四葉の面目がつぶれる。
途中でやめたら、四葉が自分を責めて傷つく。
それに途中でやめさせるくらいなら、最初からモデルを受けさせなければよかったんだ」
「そうだけどよ…」
「鳳雅、嫉妬してるんだろ?僕に」
「━━━━━!!!?」
揚羽の突然の言葉に、フリーズする鳳雅。
「鳳雅はできないもんな。
あんな、大胆なこと。
それに鳳雅じゃあ、四葉は緊張がほぐれない」
「うるせぇよ…」
揚羽から視線をそらす、鳳雅。
「大丈夫だ」
「は?」
「僕だって、鳳雅のこと殺したい程嫉妬してる」
「え?」
「ねぇ、どうやって四葉にアンクレットをつけさせたの?しかも、ペアなんて……!
四葉のことだから、僕のこと気にして断ったはず。
四葉にとって、僕に嫌われるのが一番の苦痛だから」
「四葉は、ペアなんて知らねぇよ。
婚約者なんだから、プレゼントくらいさせてっつっただけ。
まぁ最終的には、脅したんだが……」
「は?脅した?」
「アンクレット。
外したら、ネックレスを二度と直せないように壊すって言った」
「鳳雅、お前……」
「いいだろ?
そんなやり方でしか、四葉が手に入らないんだから」
「………」
ジッと鳳雅を見る。
「なんだよ」
「苦しいな」
「は?」
「僕達は、なんでこんな苦しい思いをしてるんだろうな……」
「え?揚羽…?」
「こんなに四葉は近くにいるのに、僕達は手に入らない」
「そうだな……」
「「ただ…好きなだけなのに……」」
「今は、四葉の覚悟を待つだけだ」
「そうだな」
そして四葉は━━━━━━
「四葉、ありがとう!ほんと、助かった!」
「うん…ごめんね、ちゃんとできなくて……」
「四葉、ほんとに気にしないで!
四葉はよくやってくれた!
それに、揚羽様のおかげで結果的に盛り上がったしね!」
「そうだよ!急に頼んだのは、私等なのに頑張ってくれたし!」
「でも、揚羽様カッコ良かったね!」
「あ、うん」
「あんな人が彼氏だったらいいなぁ~」
「うん…」
切なく瞳を揺らし、頷く四葉。
「ちょっ…それ、言っちゃダメだって……」
「あ…そうだった…ごめんね、四葉ちゃん」
千歌の制止に、罰が悪そうに肩をすくめた。
「ううん…とっても、素敵な人なんだよ…!
私にはもったいないくらい。
ほんと……私には……もったいない………」
「四葉……」