アゲハ蝶は、クローバーを一人占めしたい
「「四葉!!」」
「ごめんね。鳳雅くん。
私のせいで、迷惑かけて。
大丈夫だよ。お父様に連絡して迎えに来てもらう。
この時間ならお父様のお仕事終わる時間だし。
お話が弾んで、私がワガママ言ったって言えば誰も傷つかない。
揚羽くん、鳳雅くんを怒らないで!
私のせいで、鳳雅くんはしなくていいことわざわざさせてるんだから」
そう言って、スマホを取り出した四葉。
その手を鳳雅が制した。
「え?鳳雅くん?」
「ごめんな。大丈夫。今から送るから帰ろ」
「え?でも……お友達……」
「大丈夫。
揚羽、俺の代わりにこいつ等のこと、頼んでいい?」
「わかった」
頷く揚羽に、鳳雅も頷き四葉の手を引いた。
「━━━━━ごめん、四葉」
車内で、頭を下げる鳳雅。
「え?どうして鳳雅くんが謝るの?」
「お前のことも、大事なのに蔑ろにした。
俺の信用がなくなったら、四葉はもう外に出してもらえないかもしれないのにな」
「鳳雅くんは悪くないよ!
ほんとだよ!私が、巻き込んでるんだから」
鳳雅の服を掴んで、必死に言う四葉。
不意に、四葉の首のネックレスが光った。
「つか……これ…今朝してたっけ?」
そのネックレスに触れる、鳳雅。
「あ、揚羽くんが買ってくれたの!
ペアなんだよ!」
「ペア?」
「うん」
真っ直ぐ見て微笑む四葉に、鳳雅は言葉にならない思いが込み上がる。
この手の中にあるネックレスを引きちぎってしまおうか………
そう思う程の、激しい衝動。
あぁ、俺は……
そんなにまで、四葉に惚れてたのか━━━━━
「鳳雅くん?」
「え?あ、何だ?」
「それはこっちのセリフ!
それに、あんまり引っ張らないで!痛いよ……」
「あ、わりぃ!!」
「ううん!あ、もう着くね!
今日も、ありがとう!またね!」
九重の屋敷前に着き、市ノ瀬が後部座席を開けた。
鳳雅が降りて、四葉に手を差し出す。
その手を小さく握った四葉を、グッと引き寄せた。
「━━━━━━━ひゃっ!!?
あ、ご、ごめんね!!」
鳳雅の胸に突っ込むように当たり、慌てて離れる四葉。
「四葉」
「え?」
「明日、デートしようか」
「………え…!?」
「いいよな?俺達“婚約者同士”なんだから」
「でも…」
「俺とは嫌?」
「お父様とお母様が良いって言うかどうか……」
「今から、説得する。
今回許可もらえたら、今後も揚羽に会う機会が増えるだろ?」
「あ、そうだね!」
最もらしい言葉を並べた、鳳雅。
そのまま屋敷に入ったのだった。
「ごめんね。鳳雅くん。
私のせいで、迷惑かけて。
大丈夫だよ。お父様に連絡して迎えに来てもらう。
この時間ならお父様のお仕事終わる時間だし。
お話が弾んで、私がワガママ言ったって言えば誰も傷つかない。
揚羽くん、鳳雅くんを怒らないで!
私のせいで、鳳雅くんはしなくていいことわざわざさせてるんだから」
そう言って、スマホを取り出した四葉。
その手を鳳雅が制した。
「え?鳳雅くん?」
「ごめんな。大丈夫。今から送るから帰ろ」
「え?でも……お友達……」
「大丈夫。
揚羽、俺の代わりにこいつ等のこと、頼んでいい?」
「わかった」
頷く揚羽に、鳳雅も頷き四葉の手を引いた。
「━━━━━ごめん、四葉」
車内で、頭を下げる鳳雅。
「え?どうして鳳雅くんが謝るの?」
「お前のことも、大事なのに蔑ろにした。
俺の信用がなくなったら、四葉はもう外に出してもらえないかもしれないのにな」
「鳳雅くんは悪くないよ!
ほんとだよ!私が、巻き込んでるんだから」
鳳雅の服を掴んで、必死に言う四葉。
不意に、四葉の首のネックレスが光った。
「つか……これ…今朝してたっけ?」
そのネックレスに触れる、鳳雅。
「あ、揚羽くんが買ってくれたの!
ペアなんだよ!」
「ペア?」
「うん」
真っ直ぐ見て微笑む四葉に、鳳雅は言葉にならない思いが込み上がる。
この手の中にあるネックレスを引きちぎってしまおうか………
そう思う程の、激しい衝動。
あぁ、俺は……
そんなにまで、四葉に惚れてたのか━━━━━
「鳳雅くん?」
「え?あ、何だ?」
「それはこっちのセリフ!
それに、あんまり引っ張らないで!痛いよ……」
「あ、わりぃ!!」
「ううん!あ、もう着くね!
今日も、ありがとう!またね!」
九重の屋敷前に着き、市ノ瀬が後部座席を開けた。
鳳雅が降りて、四葉に手を差し出す。
その手を小さく握った四葉を、グッと引き寄せた。
「━━━━━━━ひゃっ!!?
あ、ご、ごめんね!!」
鳳雅の胸に突っ込むように当たり、慌てて離れる四葉。
「四葉」
「え?」
「明日、デートしようか」
「………え…!?」
「いいよな?俺達“婚約者同士”なんだから」
「でも…」
「俺とは嫌?」
「お父様とお母様が良いって言うかどうか……」
「今から、説得する。
今回許可もらえたら、今後も揚羽に会う機会が増えるだろ?」
「あ、そうだね!」
最もらしい言葉を並べた、鳳雅。
そのまま屋敷に入ったのだった。