すとぷりがなぜか私に甘すぎます…!
戸惑いながらもなーくんに着いて行くと、みんながいる海岸より少し高台のところに着いた。

手は繋がれたまま。

その事が恥ずかしくて、わざとに明るい声で話しかける。

「なーくん!見て!夕日、すっごいキレイだね!」

なーくんは私の方を見て微笑んでいた。

「うん。だからこの場所で君と見たかったんだ。」

「え?」

話が分からない。

「俺、君の事が好きなんだ。だから君と2人でここで夕日を見たかった。」

なーくんの言っていることがしばらく理解出来なかった。

なーくんが私を好き…?

理解した途端、頬に熱が集まる。

「俺と付き合ってください。」

そう言われて、びっくりしたのと嬉しいのとで返事をする前に目から涙がこぼれ落ちた。

「どうしたの?!嫌だった?ごめんね。困らせるつもりじゃ…」

なーくんは私が嫌だから泣き出したのかと焦りだした。

「っ…。違うよ。」

私は急いで涙を拭って否定する。

「え?」

なーくんは驚いたように私を見つめる。

恥ずかしい。

でも、目を逸らしたらダメ。

なーくんの手を強く握り返して、なーくんの目を見つめた。

「私もなーくんが好き。だから…。」

私は精一杯の笑顔をなーくんに向けた。

「お願いします!」

なーくんは驚いた後、嬉しそうに顔を綻ばせた。

その顔がとても可愛くて胸が高鳴る。

「こちらこそよろしくね。」


「うん!」

そう言って微笑みあった。

手を繋いだまま、大好きを何度も言い合って。

そして、沈んでいく夕日を前に私たちは静かにキスをした。
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