私の騎士様

まるで、童話のお姫様を思わせるロココ調のピンク色の家具が並ぶ部屋の天蓋付きのベッドに、可愛らしいネグリジェを着た女性が眠っている。ふわふわとしたブラウンの柔らかい髪がシーツの海に広がり、女性の胸は一定のリズムで上下に動いている。

女性の肌はまるで陶器のように白く、閉じられた瞳のまつ毛は長く、桜貝のような薄いピンク色の唇を持ち、まるで人形のように可愛らしい。

そんな女性の部屋のドアがノックされ、黒いモーニングコートを着こなしたツンツンとした黒髪をした目つきの鋭いクールな雰囲気の男性が入ってくる。男性は真っ直ぐに眠る女性に近付き、その頬を赤く染めながら女性の体を軽く揺さぶる。

「お嬢様、起きてください」

「んん〜、まだ眠い……」

「お嬢様、もう二十歳なのですよ。起きられないというわがままは聞き飽きました」

「だって、眠いものは眠いんだもん……」

柔らかい布団に潜り込もうとする女性だったが、布団は男性に奪われてしまう。