余命1ヶ月の僕が君と最後にすること
残り30日

……ピピピッピピピッ

眠気眼を擦りながら目覚まし時計を止め、時間を見ると6時だった。

起きれた、というしょうもない事だけどそれだけで何かいい事が起こりそうな気がした。


ご飯を食べ、準備をし、せっかく早く起きれたし、学校も早めに行ってみようと思った。

外を見ると、少し雪が降っていた。

6時半だった。


そして、電車に乗り込もうとした時、

「あの!」

いきなり声を掛けられた。

僕に声を掛けるなんてどんな変人だよ、

と卑屈になりながら振り向くと

女性が立っていた。かなり美人の。

大学生ぐらいだろうか。


「なにか?」
電車に乗り込みながらそう答える

彼女も電車に乗り込みながら

「久しぶりに会えて嬉しいです」
と言ってきた。

「はい?」
訳が分からなかった。僕はこんな美人と話した覚えはない。

「不定期だけど、たまに見掛けてて…声は掛けれなかったけどずっと気になってたんです」


(えーっと、アプローチされてる?まさか、こんな美人が僕に?)

「そうなんですね。ありがとうございます。でもどうして今日は声を?」

「ここ最近見掛けなかったのに今日はいらっしゃったので今日しかない!と思って」

「そうでしたか。わざわざありがとうございます。…僕は篠山笑梧です。」

「あ!自己紹介がまだでしたね。私は佐々木八重と申します。大学一年の19歳です。」

八重さん…いい名前ですね、そう言おうとした時、最寄り駅に着いた。

「あ、すいません。僕ここなんで、また。」

「はい。私この次の駅の○○大学に通っているんです。良かったら来てください。」

「はい、是非。
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