狂愛的ロマンス〜孤高の若頭の狂気めいた執着愛〜
尊の剥き出しになった欲望の化身が卑猥な水音を立て、あたかもキスでもしかけてくるかのよう。
キスと言っても、可愛らしいものではない。
相手の全てを喰らい貪り尽くすような激しく濃厚な接吻。
フレンチキスのような、とてもディープなものだ。
触れあうたびになんとも淫猥な水音が響き渡る。
ーーヤダ。恥ずかしい。
「////ーーんっ、んんぅ~~っ!」
たちまち美桜は羞恥を掻き立てられ、キスの合間に声にならな声をあげ身悶える。
ついさきほどまで激しいキスと愛撫に翻弄されていたとは言っても、まだ胸にしか触れられてはいない。
それなのにちょっと触れられたぐらいで、ここまで淫らな音が立つほど濡れそぼっていようとは思いもしなかった。
なにより、もたらされる快感が徐々に高まっていくお陰で、恥ずかしいのになおも快感を得ようと、勝手に腰がゆらゆらと揺らめいてしまう。
ただ粘膜と粘膜とが触れあっているだけだというのに、こんなにも気持ちがいいとは思いもしなかった。
実際に尊自身を受け入れたら、一体どうなってしまうのだろう。
ぼやけた頭の片隅で、そんなことを思考していた美桜の身体は、まだ知らぬ未知への期待感にふるふると打ち震える。