狂愛的ロマンス〜孤高の若頭の狂気めいた執着愛〜

 これまで知らなかった極道者である尊の一面を垣間見たことで、尊との距離が縮まった気がして、美桜は嬉しくてどうしようもなかった。

 尊の広くて逞しい胸に頬を擦り寄せニマニマとだらしなく頬を緩ませていたのだが……。

「なにもしない代わりに、お前の胸が下品じゃなく、極上だってことを今からたっぷりと証明してやる」

 尊からなにやら意味深な台詞が投下されたときには、両手首を頭上で一纏めにされた状態で、美桜は尊にしっかりと組み敷かれてしまっていた。

 意図せず尊の眼前で、たわわに実った胸を惜しげもなく突き出したような格好となっている。

「ーーキャッ!?」

 余りの羞恥に胸を隠そうにも、両手を拘束されているため、それさえも叶わない。

 下手に動いてしまったことで、視界に映し出された自身の胸がふるふると揺らめく様が、この上なく恥ずかしい。

 羞恥に悶え身を捩る美桜の右の胸を鷲掴んだ尊がふにふにと刺激する。

 美桜の唇からは悩ましくも甘やかな艶声が零れ落ちていく。

「確かに豊かな胸だが。小柄なお前と一緒で、愛らしさの中にも気品がある。その上感度も申し分ない。こうしてずっと触れていたくなるほどの極上の胸だ。フルフル揺れる様を目にしただけで下半身にグッときて、むしゃぶりつきたくて堪らなくなる」

 余りの羞恥にイヤイヤと顔を振ることしかできずにいる美桜の胸元に尊が顔を埋めてきたことによって、甘やかな攻め立てが再開されたのだった。

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