狂愛的ロマンス〜孤高の若頭の狂気めいた執着愛〜

初夜では聞き入れてくれたのに、翌日になってそんなこと言ってくるなんてと、少々不服に思ったが、仕事のためだと言われてしまえば、美桜にはなにも言うことなどできない。

 確かに、ハッピーフラワープロジェクトの仕事を始めてまだ二月足らずでまだまだ認知度も低い。今はとにかく、この取り組みをひとりでも多くの人に認知してもらわないとならない。

 その足掛かりとして始めた動画配信も少しずつチャンネル登録者数が伸びてきている。

 その裏では、様々な分野から集結されたたくさんのスタッフが携わり、ご当地キャラクターとのコラボCMやイベントの企画にはじまり、街頭でのPR活動というように、様々な戦略を立ててくれている。

 そんな時期に広告塔として採用された美桜が欠けることがあってはならない。

 確かに、今が一番大事な時期であるのだからしょうがない。
< 182 / 244 >

この作品をシェア

pagetop