魔法の手に包まれて
魅力的な誘いだった。この工房に入った時から気になっていたろくろ。ろくろを回すなんて、普通に生活していたら絶対にあり得ないこと。
彰良は立ち上がると、奥の部屋へと姿を消し、一枚のエプロンを手にして戻ってくる。そして、それを千夏へと手渡す。
「粘度は、私の使っていた残りですが。お茶碗一つ分はありますので」
エプロンを身に着けた千夏は、促されていつの間にかろくろの前に座っていた。
「足元のこれがろくろのスイッチになります。これを踏むと回りますから」
ろくろが回り出すと、千夏の後ろから手が伸びてきた。だから、ちょっと身をかがめる。嫌ではないけれど、恥ずかしい。
ただの粘度の塊だったそれが、いつの間にか穴が開いて茶碗のような形になっていく。
「こんな感じで」
と言われても、何がこんな感じなのか、千夏にはさっぱりわからない。
「失敗しても、すぐに直せますから。何事もチャレンジあるのみです」
チャレンジあるのみと言われたらやってみるしかない。
彰良は立ち上がると、奥の部屋へと姿を消し、一枚のエプロンを手にして戻ってくる。そして、それを千夏へと手渡す。
「粘度は、私の使っていた残りですが。お茶碗一つ分はありますので」
エプロンを身に着けた千夏は、促されていつの間にかろくろの前に座っていた。
「足元のこれがろくろのスイッチになります。これを踏むと回りますから」
ろくろが回り出すと、千夏の後ろから手が伸びてきた。だから、ちょっと身をかがめる。嫌ではないけれど、恥ずかしい。
ただの粘度の塊だったそれが、いつの間にか穴が開いて茶碗のような形になっていく。
「こんな感じで」
と言われても、何がこんな感じなのか、千夏にはさっぱりわからない。
「失敗しても、すぐに直せますから。何事もチャレンジあるのみです」
チャレンジあるのみと言われたらやってみるしかない。