短編集(練習)


だって今すぐに、「昨日のクリスマスの夜変なトナカイの打ち合わせに鉢合わせしたんだ」と友達に会えなかったから。





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次の日の朝。




やっと風邪が治り、気分爽快で学校へ登校。




今日はどうしてもお昼休みに、クリスマスの出来事を話したかった。




だから友達は呼ばずに、一人で登校。





ウキウキ気分で、歩いていたらなんだか子供達の姿が少ない。






「あれ……おかしいな?」





不思議だなと思った時には、教室に。






教室にも三人ぐらいしかクラスメイトが来ていない。





「先生、どうしてこんなにみんな来てないの?」





クラスメイトの男の子が、先生に質問する。




「えっと……話をすると、クリスマスサンタさんが配った「空飛ぶパジャマ」というのを皆んなが来てしまったみたいで、この学校のみならずこの地域の子供たちが一斉に風邪をひいてしまっているみたい……」





先生は困り顔で「説明書には「夜に着てはダメって書いてあったはずなんだけどね」と付け加える。




そして、あの日以来「空飛ぶパジャマ」は地域の職員により没収され処分されてしまった。





またトナカイの打ち合わせに、出くわしたかったと思ったのに。




そして、次のクリスマスの日にも二度と「空飛ぶパジャマ」は届けられなかった。





理由はサンタさんに市長さんが、抗議したからだなんて噂だけどーー本当のところどうなんだろうな。





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