妄想腐女子の恋愛事情  倉橋琴音と影山海里
「寝坊って・・
今、夕方だけど・・」

とにかく、この子たちの言うように、先生を、呼んでこなくてはならないのだろう。

「わかりました。
教室で待っていてね」

上の階って、ワンフロアが
景山海里の自宅なのか?

琴音は急いで、非常階段を上がった。
ドアには、景山の表札と
インターホンがあったので、
琴音は、ほっとした。

「景山先生!!
生徒さんが来ています。
すぐに来てください!!」

インターホンを鳴らし、
ついでにドアを、ガンガン叩く。

ガチャ・・
ドアが半分開いた。

「うっせーなー・・
あんた・・誰?」
景山海里、本人が出て来た。

髪はぼさぼさ、よれよれTシャツ、
ハーフパンツで、サンダルを引っかけている。

どうやら、生徒たちが言うように、寝起きらしい。

「あの・・倉橋です・・
生徒さんが来ていますが・・」

「あーーーー、そうかぁ」
景山は、
記憶の逆再生に成功したように、うなずいた。
< 21 / 67 >

この作品をシェア

pagetop