妄想腐女子の恋愛事情  倉橋琴音と影山海里
琴音の妄想の香山教授は、
こんなよれよれの感じではない、

隙を見せない、パリッとした
白衣を着た、理系男子のはず
なのだが・・

「すぐ、下に降りてきてくださいね。
生徒さんがお待ちです」

「あーーーーー、うん」

影山先生はまだ眠そうに、
手でTシャツをたくし上げて、
へそ周りを、ぼりぼりかいている。

ああ、もうっ、イメージが
ダダ崩れだ。

香山教授は、絶対こんなことを
しないっ・・・

琴音は、自分の妄想と
合致しない、現実の景山の姿に、憤っていた。

へそ周りボリボリの、
香山教授はありえないでしょっ!!!

「すぐ、行く、
ガキどもを待たせておけ」

そう言うと、
景山はドアを閉めた。

琴音は下に降りて、生徒たちに
伝えた。
「先生はすぐ来ますから」

後は、何をすればいいのだろうか。
出席を取って・・・

ホワイトボードの周辺の
ほこりを、ぞうきんで拭いた。
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