妄想腐女子の恋愛事情  倉橋琴音と影山海里
琴音は、泥を吐き出すように
言った。

「男が攻めで、女が受けと、
いつも決まっているではないですか・・・

女は、いつも男に選ばれるのを
待っている」

そう、現実世界で、
私は選ばれなかったのだ。

「白馬の王子様を待っている。
女性の受けは、体の構造上、
しかたがないですけど」

「なるほどねぇ・・」

景山先生は、納得するように、
煙を吐いた。

琴音の瞳が、妖しく輝いた。

「そこで初めて、BL本を読んだ時に、衝撃を受けたのです。

男同士の恋愛は、男女の恋愛とは違うって。

つまりBLって受け・攻めが、
対等の関係ですよね。

お互いの体の構造も、同じだから。
リバもあり得るし」

「リバってなんだ?」

景山が、疑問を呈した。
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