妄想腐女子の恋愛事情  倉橋琴音と影山海里
琴音は、妄想で潤んだ目を、
景山に向けた。

「告白しないで、そのままトキが死ぬのでは、
あまりにも悲しすぎるでは、
ないですか・・」

景山は額に、まだ??が、
貼りついたままだったが

「まぁ、ファンタジーだし、
悲恋のほうが、エモーショナル
だと思うが」
と、しごくまっとうな批評をした。

琴音は景山の言葉に、深くうなずいた。

「そうです。本当にそう思います。
でも、私は、トキが恋心を
告白する場面を、考えているのです。」

「告白する場面とは・・?」

景山は、物書きの本能を、
刺激されたのか、
琴音の言葉に乗ってきた。

「だから私がトキになって、
香山教授に、自分の気持ちを
伝える事をしてみたいのです」

そう言って、
琴音は、景山に一歩詰め寄った。
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