妄想腐女子の恋愛事情  倉橋琴音と影山海里
「景山先生は一応、物書きですよね。
わかりますよね。
作家さんならば。

感情を揺さぶられること・・
それを、読者は望んでいるのです。

ただ、読むだけでなく、
実際に演じた方が、楽しいはずです」

<一応>というワードに、
景山はむんとした、不服そうな
顔をした。

「ふーーーーーん、
実際にやるって?何を?」

景山はまだ、よくわけがわからないという顔をしている。

琴音は、説得を続けた。
ここまで来たのなら、
景山を、何としても落とさねばならないのだ。

「2次元の脳内妄想より、
3次元で、お芝居として
演じるほうが、よりリアルに、
心に響くではないですか」

景山はまだ、よく理解ができていないが、
何とか脳内キーワード検索をしたようで、

引っかかってきたのが、
次のワードだった。

「つまり・・
コスプレやりたいとか、
タカラヅカ的な発想なのか」
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