妄想腐女子の恋愛事情 倉橋琴音と影山海里
「ほうっ・・なるほど。
香山教授は、貴重な実験動物の
スランプ脱出のためなら、
何でもやるという気持ちで、
付き合うわけか」
景山は、腕組みをしてうなずいた。
「だから、香山教授役の
景山先生は、自然体で反応をしてくれればいいです」
琴音は、はっきり主張した。
「ここでは、トキが主導権を握りますから。
香山教授は、しかたなく付き合うというか、
振り回されているという感じが、いいかな」
琴音は、楽しそうに笑って、
遊園地のチケットを、景山に差し出した。
「あの・・金を」
「大丈夫です。
先生の1000円弁当代金で、
十分まかなえますから。
それに、今日は、
私がお誘いしているのですから、ご心配なく」
琴音の瞳は、キラキラしている。